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トップページ»  医療情報コラム»  🍀当院の健康診断🍀 ~専門医による診断で患者様に安心を~

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健康で充実した毎日を送るために、私たちは日々の食事や運動に気を配り、体調管理に努めています。しかし、どんなに気をつけていても、病は気づかないうちに体に忍び寄るものです。自覚症状がない段階で、体の異変や生活習慣病のリスクを発見し、病気の予防や早期治療につなげるための重要な機会となるのが、健康診断です。

 

特に、癌の早期発見は、治療の成功率を高めるうえで非常に重要です。患者様の中には、健康診断によって癌が早期発見できたため早い段階で治療が開始できたことにより完治し、現在も以前と変わらず元気に日常生活を過ごされている方が何人もおられます。当院では、皆様の健康を未来へとつなぐため、専門性の高い医師による質の高い健康診断を提供しています。

 

健康診断の目的 ~なぜ定期的な受診が大切なのか~

 

健康診断の最大の目的は、病気の早期発見と早期治療、そして生活習慣病の予防です。高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、初期にはほとんど自覚症状がありません。

 

しかし、これらを放置しておくと、心筋梗塞や脳卒中といった重篤な病気を引き起こし、QOL(生活の質)を著しく低下させる可能性があります。健康診断では、これらの病気のリスクを数値として「見える化」することで、ご自身の健康状態を客観的に把握し、適切な対策を講じるきっかけを与えてくれます。

 

健康診断でわかること ~多角的な視点から身体をチェック~

 

健康診断の項目は多岐にわたりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。これらの検査を通じて、身体の様々な側面から健康状態を評価します。

 

身体計測(身長、体重、BMI):肥満度を測る指標です。肥満は高血圧、糖尿病、脂質異常症など、様々な生活習慣病のリスクを高めることが知られています。

 

血圧測定:高血圧の有無を確認します。高血圧は、心臓や血管に持続的な負担をかけ、脳卒中、心筋梗塞、腎臓病などの重篤な合併症を引き起こす最大の危険因子の一つです。

 

尿検査:腎臓の機能や尿路系の異常、糖尿病の可能性などを調べます。尿中のタンパクや糖、潜血の有無は、腎臓病や糖尿病をはじめ重要な病気のサインとなることがあります。

 

血液検査:血糖値、HbA1c:糖尿病の診断や、過去1~2ヶ月の血糖コントロール状態を評価します。糖尿病は、放置すると神経障害、網膜症、腎症などの合併症を引き起こします。

 

脂質検査(総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪):脂質異常症の診断を行います。悪玉コレステロール(LDL)が高いと動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。

 

肝機能検査(AST、ALT、γ-GTPなど):肝臓の異常や炎症の有無を調べます。アルコールの過剰摂取や脂肪肝、肝炎などの可能性を探ります。

 

腎機能検査(クレアチニン、eGFRなど):腎臓の機能の状態を評価します。腎機能の低下は自覚症状が出にくいため、定期的なチェックが重要です。

 

貧血検査(赤血球、ヘモグロビンなど):貧血の有無を調べます。貧血は、倦怠感や息切れなどの原因となるだけでなく、消化管出血など他の病気のサインである可能性もあります。

 

心電図検査:心臓の動きを電気的に記録し、不整脈や狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患の有無を調べます。

 

胸部X線検査:肺や心臓の形、大きさ、異常な影の有無を調べ、肺炎、肺結核、肺がんなどの病気を早期に発見するのに役立ちます。

 

これらの基本的な項目に加え、当院では皆様の健康状態をより詳細に把握するため、CT(コンピュータ断層撮影装置)、レントゲン(X線撮影装置)、エコー(超音波診断装置)といった高度な診断機器を備えており、必要に応じてこれらの検査を組み合わせた健康診断を提供しています。

 

高度な診断機器と専門性の高い医療スタッフによる精度の高い健康診断

 
 

放射線技師と放射線診断専門医が常駐しているため皆様の健康状態をより詳細に、そして多角的に把握することを可能にします。

 

1. CT(コンピュータ断層撮影装置)

 

CT検査は、X線を体の周りから照射し、その透過情報をコンピュータで解析することで、体の輪切り画像(断層像)を作成する検査です。骨や臓器の形状、病変の位置や大きさ、性質などを立体的に、かつ詳細に把握することができます。

 

肺の精密検査:胸部X線検査では見えにくい小さな影や、重なっている病変も、CTであれば詳細に描出できます。早期の肺がんや肺気腫、間質性肺炎などの発見に非常に有効です。喫煙習慣のある方や、過去に肺の病気をしたことがある方、工場などで粉塵にさらされている過去のある方にも特に有用な検査です。(当院では大学病院や市中病院で毎年200例以上の肺の手術を行っている肺がん専門医(副院長)と、年間4万例以上の画像診断を行う放射線診断専門医(院長)が肺の検査画像の診断をしています。)

 

腹部の内臓チェック:肝臓、腎臓、膵臓、脾臓などの実質臓器や、消化管の異常、リンパ節の腫れなどを詳細に観察できます。脂肪肝の程度や、小さな腫瘍、炎症の有無なども評価可能です。

 

骨の異常:骨折の有無や、変形性脊椎症などの骨の変形、骨腫瘍なども立体的に確認できます。

 

当院のCT装置は、被ばく量を抑えつつ高画質な画像を得られる最新鋭の機種を導入しており、皆様に安心して検査を受けていただけるよう配慮しています。

 

2. レントゲン(X線撮影装置)

 

従来のX線撮影は、体の内部を画像化する基本的な検査であり、様々な病気の発見に役立ちます。
胸部X線撮影:肺の状態、心臓の大きさや形を調べ、肺炎、肺結核、肺がん、心肥大などを発見します。骨・関節の撮影:骨折や脱臼、関節炎、変形性関節症などの診断に用いられます。

 

当院では、デジタルレントゲンシステムを導入しており、従来のフィルムに比べて高画質で、撮影後すぐに画像を確認できるため、診断までの時間を短縮できます。

 

3. エコー(超音波診断装置)

 

エコー検査は、超音波を体に当て、その跳ね返ってくるエコー(反響)を画像化する検査です。CTやレントゲンと異なり放射線を使用しないため、被爆の心配がありません。また、リアルタイムで臓器の動きや血流を観察できるという特徴があります。

 

隔週水曜日に、女性スタッフのみでエコー検査を行っていますので、女性の方も安心して検査を受けられています。

 

腹部エコー:肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などの臓器の状態を観察します。脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープ、膵臓の腫れ、腎結石、腫瘍などの発見に有用です。

 

頸動脈エコー:首にある頸動脈の壁の厚さやプラーク(血管の壁にこびりついたコレステロールなど)の有無を調べ、動脈硬化の進行度を評価します。脳梗塞のリスクを予測する上で重要な検査です。

 

甲状腺エコー:甲状腺の大きさや形、しこりの有無などを調べます。甲状腺機能亢進症や低下症、甲状腺腫瘍などの診断に役立ちます。

 

乳腺エコー:乳房にしこりがないか、嚢胞(水の袋)や乳がんの疑いがないかを調べます。エコー検査は、臓器の状態を「動き」として捉えられるため、血流の評価や、しこりの良悪性の鑑別にも役立ちます。

 

放射線診断専門医による、安心と信頼の画像診断

 

これらの高度な画像診断機器で得られた情報は、専門医による正確な読影がなされてこそ、その真価を発揮します。当院の院長は、**日本医学放射線学会認定の「放射線診断専門医」の資格を有しております。現在も、当院以外の人間ドッグ施設等で年間4万例以上の検査画像の読影を行っています。

 

放射線診断専門医とは、X線、CT、MRI、超音波などの画像診断を専門とし、病気の診断や治療方針の決定において非常に重要な役割を担う医師です。高度な画像診断技術と豊富な経験に基づき、画像に写し出された微細な変化も見逃さず、正確な病変の有無やその性質を判断します。

 

健康診断で異常が見つかった場合、その画像が何を意味するのかを正確に読み解くことは、その後の精密検査や治療方針の決定に直結します。院長が直接、皆様の画像診断を担当することで、診断の精度を高め、より迅速かつ的確な医療を提供することが可能になります。

 

「もしかしたら」という不安を「これで安心」に変えるために、専門的な知識と経験を持つ放射線診断専門医が、皆様の体を画像から丁寧に読み解きます。これは、当院が皆様にご提供できる、大きな安心材料の一つであると自負しております。

 

健康診断の結果を活かすために ~未来へのアクションプラン~

 
 

健康診断の結果は、単なる「通知表」ではありません。結果が届いたら、まずはご自身の数値に目を通し、異常があった場合はもちろん、基準値内であっても気になる点があれば、必ず医療機関を受診しましょう。当院では、健康診断の結果に基づき、医師による丁寧な説明と今後のアドバイスを行います。もし、精密検査が必要と判断された場合でも、当院にCTやエコーといった診断機器が揃っているため、スムーズに次のステップへ進むことができます。

 

また、異常が見られなかった場合でも、結果はご自身の健康状態を振り返る貴重なデータとなります。例えば、「特定保健指導の対象」と通知された場合は、生活習慣の改善が必要であることを意味します。専門家のアドバイスを受けながら、食生活の見直しや運動習慣の導入など、具体的な行動を始める良い機会です。

 

定期的な受診で、健康寿命を延ばそう

 

健康診断は、一度受ければ終わりではありません。毎年定期的に、同じ施設で受診することで、ご自身の体の変化をより正確に把握し、病気のリスクを早期に察知することができます。特に40歳を過ぎると生活習慣病やがんのリスクが高まるため、より積極的に健康診断を活用することが重要です。

 

当院では、皆様一人ひとりの健康状態や生活習慣に合わせた健康診断をご提案します。院長が診断の専門医だからこそ不必要な検査は勧めず、必要なタイミングで必要な検査のみを行い、病気の予防から早期発見・治療まで、一貫してサポートさせていただきます。最新の各種診断機器と、放射線診断専門医である院長の専門知識を駆使し、安心して日々の生活を送れるよう皆様の健康を支えてまいります。

 

健康診断は、未来の健康への投資です。ご自身の体と向き合い、適切な予防や早期治療を行うことで、健康寿命を延ばし、より豊かな人生を送ることができます。ぜひこの機会に、ご自身の健康を見つめ直し、当院の健康診断を積極的にご活用ください。ご不明な点やご相談がありましたら、どうぞお気軽に当院(06-6781-0441)までお問い合わせください。